城が一夜の内に消失してしまった。
城外に出ていた8人の勇者達は、かつて城が有ったと思われる場所に呆然と佇んでいた。
城は何処に消えてしまったのか。
城に残っていた多くの者達は・・・・何より守るべき姫は何処に行ってしまったというのか。
しかし、この異変は初めての事ではなかった。
この地に来たのも、何らかの事態のせいか分からないがある日突然飛ばされてきたのだった。
この地は元居た彼らの楽園とはかけ離れた、乾燥したただ平たい地が広がっているばかりで、草も木も無く彼らの食料となるものも無かった。
このままこの地に留まっていてはいずれ城は滅びる・・・そう危惧した重臣達は、8人の勇者を選び元の国に戻る術は無いか、あるいはこの地でも生きていく事が出来るのか探るべく城外に出したのだった。
しかし・・・何の手がかりも掴めぬまま帰ってきた彼等は、最後の心の拠所であった城さえも失ってしまったのだった。
「・・・・ちくしょう・・・・!」一人が地面を拳で殴る。
「どうなってしまったんだ」
「城は・・・姫は何処に消えてしまったのでしょう・・・・・」
座り込む者、尚も辺りを何らかの手がかりを求めて彷徨う者、神に祈る者、神を呪う者・・・それぞれの心は千千に乱れていた。
その時、突然の轟音と共に凄まじい気流の渦が彼等に襲い掛かった。
「・・・・っ!!」
「天真っ!!」
「物陰に隠れろっ!」
「隠れる所なんて・・・・あっ・・・・!」
「詩紋ーー!」
・・・・・ファンタジーですね。
友雅や泰明まで出したかったのですが、力尽きました。
実はこれは「実話」です。
今朝、長い事玄関(家の中)に置いていたシンビジウムの鉢をどかしたらどうも鉢の中に巣を作っていたらしく蟻がいっぱいいたので、慌てて外に出したのです。
が、鉢の外にも出ていた集団がいたらしく、次々と帰ってくるのです。
それで・・・・可哀想だな~~とは思ったのですが、家の中で蟻がウロウロするのは大変好ましくないので掃除機で吸い取ってしまいました。
ごめんね。
蟻の友雅と泰明は仲間と共に天に召されてしまいました。